本の寿命
それにしても開架(通常の本棚)と閉架(本棚に出していない)、
他に図書館の無い地域や学校に貸し出す専用の書籍や学校関係の書籍、
そして貸し出しの役目を終えた除籍図書を合わせると、
今勤めている図書館にはどの位の書籍があるのでしょうか。
日本で一番蔵書の多いのは国会図書館ですが(約2500万冊、図書新聞雑誌の合計)、
平成27年度に日本で出版された書籍はおよそ8万冊、
一日平均200冊以上は新刊が出ている計算になるわけです。
除籍図書の処理を行っている最中も
「手を変え品を変え、題名を阿保みたいに凝り、題名を見れば中身が分かる」
そんな書籍の奥付(出版データが記載された最後のページ)を見ると
ホンの10年も経っていないような書籍ばかりなのです。
私の考える以上に、書籍の寿命は短く細いものだなと思ってしまいました。
けれども貸し出し処理を行っていると、夏休みだからだと思うのですが
小学生や中学生が利用カードの新規発行のために列を成していて、
時に「弟のカード作って下さい!」と小学生の女の子が
弟の手を引っ張って一生懸命に記入する姿を見ていると、
昨今の読書離れなんてあまり考えられないのです。
もっとも読書感想文のために借りなければいけない事情があるとは思いますが、
無料で借りれますから、気になった時に利用してもらいたいものです。